水俣を伝えたジャーナリストたち

today 2017(平成29)年6月25日(日)旧閏5月1日
100years ago 1917(大正6)年6月25日(月)旧5月6日

 愛猫を喪い10日ほど経ち、ペットロスで一般的に辿るといわれている「否定⇒交渉⇒怒り⇒受容⇒解決」の過程のうち、やっとこさ受容の段階に入ったかなというところのcozyです、こんばんは。今日は、ジョギング中に似た柄のネコを見かけて、連れて帰りたい衝動にかられましたが。

 最近、友人が本を上梓したので、紹介させていただきます。平野恵嗣(54)著「水俣を伝えたジャーナリストたち」(岩波書店)。著者は小学校時代からの友人で、現在、共同通信社に勤めています。同書によると、水俣のほか、死刑制度、帝銀事件、冤罪、「慰安婦」、LGBTなどの問題について英文記事を発信してきたとの由(知らなかった)。

 内容は、タイトルのとおり、水俣病問題そのものではなく、それを伝えてきたテレビや新聞の記者、写真家などジャーナリストたちを描いた、いわばメタ伝達です。読んでみて驚いたのは、水俣病問題はまだ終わっていない ということ。一方で早く終わったことにしてしまいたい、忘れてしまいたい人々もおり、沖縄や福島に通じるなぁと。

 会って話すときは、昔話を交えたバカ話ばかりしているのですが、「ちゃんとお仕事してたのね やる時はやるね」という感じです。編集者から企画をもちかけられたのが、東京ドームでのポール・マッカートニーのコンサートに行った後の居酒屋で、というクダリが、らしいなと思いましたです。

20170624
四六・並製・カバー・224頁。本体1,900円+税です。

【今日の1冊】
 戒能通孝著作集第8巻「公害」 戒能通孝著 1977年
 ジャーナリストではありませんが、法学者・弁護士として、公害を論じた論文が収められています。学生時代に読んだものを再読してみたくなりました。
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序とAuthor's Note

today 2016(平成28)年8月21日(日)旧7月19日
100years ago 1916(大正5)年8月21日(月)旧7月23日

 前にも書きましたが、この夏は、宇治拾遺物語とThe Fault in Our Starsをカワリバンコに読んで過ごしているところのcozyです、こんばんは。それぞれの本文に入る前の部分、序とAuthor's Noteに面白いことが書いてあります。だいぶ長くなってしまいますが、全文を引用します。

【宇治拾遺物語 序】
 世に宇治大納言物語といふ物あり この大納言は隆国といふ人なり 西宮殿の孫俊賢大納言の第二の男なり 年高うなりては暑さを侘びて暇を申して五月より八月までは平等院一切経蔵の南の山際南泉房といふ所に籠り居られけり さて宇治大納言とは聞えけり
 髻を結ひ分けてをかしげなる姿にて筵を板に敷て涼み居侍りて大なる団扇をもてあふがせなどして往来の者高き卑しきを云はず呼び集め昔物語をせさせて我は内にそひふして語るに従ひて大きなる双紙に書かれけり 天竺の事もあり大唐の事もあり日本の事もあり
それがうちに貴き事もあり哀れなる事もあり穢き事もあり少々は虚物語もあり利口なる事もあり様々やうやうなり
 世の人これを興じ見る 十五帖なり その正本は伝はりて侍従俊貞といひし人の許にぞありける いかになりにけるにか 後にさかしき人々書き入れたる間物語多くなれり 大納言より後の事書き入れたる本もあるにこそ 
 さるほどに今の世にまた物語書き入れたる出で来たれり 大納言の物語に漏れたるを拾ひ集めまたその後の事など書き集めたるなるべし 名を宇治拾遺の物語と云ふ 宇治に残れるを拾ふと付けたるにや また侍従を拾遺と云へば宇治拾遺物語と云へるにや 差別知り難し 覚束なし
(現代語訳)
 世の中に宇治大納言物語というのがある。この大納言とは源隆国といって、西宮・源高明殿の孫、俊賢大納言の次男のことだ。年をとってからは、暑さを嫌って休暇を申し出、5月から8月までは(宇治にある)平等院一切経蔵の南の山際にある南泉房という所にこもっておられた。なので宇治大納言と呼ばれている。
 髪の毛を頭の上で束ね、ヘンチクリンな格好でムシロを板に敷いて涼み、大きなうちわで扇がせたりしながら、道行く者を身分を問わずに呼び集めては昔話をさせ、自分は内で横になって、話すままに大きなノートにお書きになった。インドの話、中国の話、日本の話、中には、尊い話、恐ろしい話、感動話、汚い話、少々は作り話、面白い話もあり、いろいろさまざまである。
 世間の人は、これを面白がって読んだ。全部で15帖ある。その原本は侍従俊貞という人のもとにあった。その後どうなったのだろうか。後に賢い人々が書き込んだので物語が多くなった。大納言の時代より後の話を書き込んだ本まである。
 そうこうするうち、現在また物語を書き入れたものができた。大納言の物語からもれた話を拾い集めたり、その後のことなどを書き集めたりしたのだろう。名を宇治拾遺物語という。宇治に残る話を拾うという意味でつけたのだろうか。それとも、侍従を拾遺と言うから宇治拾遺物語と言うのか。どちらかわからない。はっきりしない。

【The Fault in Our Stars Author's Note】 
This is not so much an author's note as an author's reminder of what was printed in small type a few pages ago:This book is a work of fiction. I made it up.
Neither novels or their readers benefit from attempts to divine whether any facts hide inside a story. Such efforts attack the very idea that made-up stories can matter, which is sort of the foundational assumption of our species. 
I appreciate your cooperation in this matter.
(邦語訳)
 これはまえがきというほどのものでなく、前のページに小さい文字で印刷されている作者の注意書きだ。この本はフィクションだ。私が書いた。
小説にとってもその読者にとっても、物語の中に事実を推測する試みは利益をもたらさない。こうした試みは、作られた物語も重要でありうるという我々の基本的な仮説の一種を批判するものだ。
 私は、この問題での読者の協力に感謝する。

 ということで、両方とも、作りもの(フィクション)と事実(ノンフィクション)と作者・編者とのイワクイイガタイ微妙な関係を表しているのかなと思います。時空が隔てられたコトバ(古語と英語)で書かれた読み物を介して、そんなことを考えさせられる夏でしたとさ。

20160821
序とAuthor's Note

【今日の1本】
 きっと、星のせいじゃない ジョシュ・ブーン(35)監督 2014年
 The Fault in Our Starsを原作とする映画作品。なぜか原題と邦題の意味が真逆になっています。ちなみに和訳本のタイトルは「さよならを待つふたりのために」です。

ハーフバースデー

today 2016(平成28)年8月6日(土)旧7月4日
100years ago 1916(大正5)年8月6日(日)旧7月8日

 身体の左側を下にして寝たことが原因か、左肩を上げようとすると疼痛がはしるところのcozyです、こんばんは。45度位までは上がるのですが、それ以上、上げようとすると、鈍い痛みがあります。車のハンドルをきるのも少しく難儀です。以前はこんなことはなかったような気がしますが、年のせいでしょうか?

 紫波町図書館のBookClubで、The Fault in Our Starsを読んでいるのですが、主人公ヘイゼルのHalfBirthdayを祝うという場面がありました。ハーフバースデー。英米などで学校が長期休みの時期に誕生日を迎える子を、6ヶ月前(後)にみんなでお祝いしよう という風習から始まったそうです。

 本の中で、ヘイゼルは、2012年3月29日木曜日に33回目のハーフバースデーを迎えているので、誕生日は1996年9月29日なのでしょう。9月29日は長期休み期間中ではないように思うのですが、ヘイゼルはガンを患っていて余命が短いので、2倍祝おうということなのかもしれません。

 わが国では、生後6ヶ月、つまり最初のハーフバースデーのみを、バルーンで部屋を飾りつけたり、こった離乳食などで祝うことが一部で行われているようです。誕生日を学校友達みんなで祝うという習慣がないからかもしれません。ちなみに今日は、cozyの107回目のハーフバースデーです。

20160806
今日の志和三山。

【今日の1曲】
 広島の犠牲者にささげる哀歌 クシシュトフ・ペンデレツキ(27)曲 1960年
 今、NHK-FMの「音楽の迷宮」でかかっています。原爆に関する音楽の特集とのこと。

宇治拾遺物語

today 2016(平成28)年7月31日(日)旧6月28日
100years ago 1916(大正5)年7月31日(月)旧7月2日

 だいぶ暑くなってきたので、外に出るのが億劫になり、昨日終わった第15回プリン展@クラムボンにも結局行かなかったところのcozyです、こんにちは。時間がないことはなかったのですが、家でぐうたらと過ごしておりました。で、何をしていたかというと、宇治拾遺物語を読んでました。

 宇治拾遺物語。13世紀前半頃に成立した、中世日本の説話物語集。編著者未詳。全197話。現存しない「宇治大納言物語」(宇治大納言源隆国が編纂したとされる説話集)から漏れた話題を拾い集めたものの意。序によると、宇治大納言物語が、避暑地の宇治で書かれたものらしいので、この時季に読むのに、適しているかなと。

 今、NHKラジオ第2の古典講読で、白百合女子大学の伊東玉美先生の解説で全文を読んでいます。昨日までで第68話までで、1年で全部読むそうです。10年ほど前にも、城西国際大学の三木紀人先生の解説で放送されていたことがありますが、最後まではいかなかったような気がします。朗読は、どちらも加賀美幸子アナウンサーです。

 それと、河出書房新社から去年出た、池澤夏樹さん個人編集 日本文学全集の中の町田康さん訳が、34話のみですが面白いです。教訓めいた要素があまりなく、しょーもなぁ だからなんなの という謎な読後感がたまりません。この、わからなさが、暑さとマッチするのかもしれません。

20160731
ヘビと見まごう路上のナワ。宇治拾遺物語第57話 石橋の下の蛇の事 で、蛇をクチナワと読んでいましたが、朽ち縄(くさったナワ)がヘビに見えることからそう呼ぶそうです。

【今日の1冊】 
 遠野物語 柳田國男(35)著 1910年
 説話集といえば、この作品。今日は、柳田さんの誕生日(1875年生れ)です。

ハリー・ポッターと賢者の石

today 2015(平成27)年7月18日(土)旧6月3日
100years ago 1915(大正4)年7月18日(日)旧6月7日

 今日は紫波町図書館のBookClubの開催日だったので「ハリー・ポッターと賢者の石」の6章から8章までについて、英語で感想を述べあってきたところのcozyです、こんにちは。第6章は、ハリーが魔法使いの学校に行くところで、ロンやハーマイオニー、マルフォイといった聞いたことのある登場人物が最初に出てくるところでした。

 会合に参加する準備としては、まず日本語訳文で読み、それから原文を楽しみ、最後に時間があれば両方を読み比べるという3段階で臨むつもりでいますが、たいてい2段階で時間切れになってしまいます。徐々に、原文・訳文・両方→原文・訳文→原文のみ と移行していきたいのですが、まだまだ時間がかかりそうです。

 これからも、毎月第3土曜日に3つの章ずつ進んでいって、年内に読み終わりDVDを観賞する予定になっています。今までに世界中で4億5000万部(シリーズ7巻)も出版され、同世代人が書いた本の中では古典になる可能性が最も高いこの作品が、なぜにこれほど人気があるのか、その一端でも分かれば、いいかなと思います。

 ところで、BookClubで以前に読んだハーパー・リーさん著「アラバマ物語」To Kill a Mockingbird(3000万部出版)の続編、Go Set a Watchmanが、7月14日に発売されました。アマゾンでは、Kindle版1,140円、ハードカバー2,597円、ペーパーバック3,502円です。なんで、ペーパーバックの方が高いんだろ?日本語版はいつ、どこから出るのだろう?

20150718
いつの日か、原文のみで味わいたいですが。。。

【今日の1冊】
 Harry Potter and the Philosopher's Stone J.K.Rowling(33) 1998
 持っているのは、Harry Potter and the Sorcerer's Stoneという米国版です。