辺境者でいこう

today2011(平成23)年3月5日(土)旧1月30日
100years ago1911(明治44)年3月5日(日)旧2月5日

 内田樹さんの著書「日本辺境論」は、本人曰く、過去の日本人論をリピートしただけとのことですが、非常にわかりやすくまとめてくれてます。この国で起こってきた/起こっているいろんな事象の底流にある原理みたいなものをわかったような気にさせる1冊ではあります。

 常によそのどこか(中国とか欧米とか)に「世界の中心」を必要とする辺境の民、それが日本人であり、今までそう振舞うことによって利益を享受してきた。これからもその戦略で生き延びていこう、辺境(偏狭じゃないよ)者でいこうじゃないかってことが書いてます。

 全面的に同意するわけではないですが、「変化するけど変化の仕方は変わらない」、「師が弟子に伝えるのはコンテンツではなくマナー」、落語「こんにゃく問答」、面従腹背、ハイブリッド言語としての日本語論など、cozyの関心領域に重なる内容も多く、楽しい本でした。

 この国の内部においては、岩手という地域は辺境にあたります。ですから、岩手は辺境中の辺境ということになります。2月21日記事に書いた「生物と無生物のあいだ」にあった「内部の内部は外部である」をパロると、「辺境の辺境は中心である」ということにはならないかなと。深い意味はありません。

【今日の1冊】
 日本辺境論 内田樹著 新潮新書 2009年
 発想のきっかけは、憲法第9条に関わる論考だそうです。
 ところで、「生物と無生物のあいだ」は2008年の、「日本辺境論」は2010年の新書大賞受賞作品とのこと。(2009年は堤実果著「ルポ貧困大国アメリカ」)そんな賞があったとは知らなかったです。決定方法は、書店員、書評家、各社新書編集部、新聞記者の投票によるのだそうです。
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