主語考

today 2013(平成25)年8月14日(水)旧7月8日
100years ago 1913(大正2)年8月14日(木)旧7月13日

 前回の記事で書いた「経験したことのない大雨」という言い回しに対して、なぜに違和感を抱くのかを、少しく考えてみようという企画です。あくまで、個人的な感想ですので、あしからず。

 要は、経験の主語がわからない、誰が経験したことのない大雨なのかが、不明なことで不快に感じるのだと思います。主語を明示にしなくてもオッケーなのが、欧米言語と比べた日本語の特徴とはいわれていますが。

 主語省略により、本質的なことが抜け落ちる可能性もあります。例えば、「原爆が落ちた」とか「戦争が終わった」「原発で事故が起こった」などでは、これらが、あたかも「雨が降った」「地震が起こった」などと同じ自然現象・不可抗力のごとく表現されてしまいます。

 ですので、「誰が原爆を落とした」とか「どことどこが戦争をしてどのようにして終わった」「誰が狭くて災害の多い国土に原発を建てまくってきたのか」などといったことを、受け手のほうで理解し補完しなければなりません。

 「経験したことのない大雨」にもどると、誰が経験したことのない大雨なのかを補完して受け取らなければならないなければならないことになります。「岩手県の住民」あたりが妥当なところでしょうか。「人類」とか「日本国民」ではなさそうなので。

 まこと、コトバによるコミュニケーションは、発信者と受信者の共同作業です。

(かくいう拙文の主語もさっぱりわからん とお叱りがありそうです。読者の皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。)

20130814
職場の近くの高野長英の旧家。高野さんが学んだオランダ語は、英語やフランス語と同じく、主語明示タイプのようです。

【今日の1曲】
 郡上おどり~かわさき 岐阜県民謡
 今がハイ・シーズンの日本三大盆踊りのひとつ、郡上おどりの代表的ダンス・ミュージック。
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